自主的に豪華3本立て。


土曜日に『なのは』『Fate』 『ハルヒ』を連続で見てきたので見てきた順にネタバレを気にしない感想。長時間座ってたからなのか月曜になっても腰が痛い。

魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』(監督:草川啓造 制作:セブン・アークス
一番最初の「リリカルパーティー」に行くためにDVDを買ったものの、1話を見た時点で「これは大して面白くないなー」と判断してリタイアしたので以降のシリーズは全て未見で、今回も特に期待はしてなかったんだけど思ってた以上には面白かった。俺のアニメの見る目無さすぎ。
話のテンポが良く、巻き込まれる→成り行きで変身する→物語の目的説明→対抗勢力登場→両陣営の説明を入れつつの争奪戦→ライバルとタイマン勝負→感動話→ラスボス戦と流れるように話が進みダレないように戦闘シーンを挟むので気持ち良くほぼ最後まで見れた。特に戦闘シーンは力が入ってて楽しかった。最後はやたら感動しろと押し付けがましく回想シーンが挿入されるのがウザったくて、それ以外のペース配分は良いだけにそこはちょっと残念。もう少し短くても十分に制作側が望む感動話にはなるのに、しつこくて冷めてしまった。この辺のサジ加減は本当に難しいと思うんだけど、”家庭環境に恵まれてるなのは”と”恵まれていないフェイト”の対比が大きければ大きい程最後のシーンは良くなるのに、フェイト側の可哀想な話ばかりに比重を置いてもう飽きるぐらい可哀想なフェイト、可哀想なお母さんっていうシーンが多すぎ。この可哀想側を半分にして、可哀想じゃないなのは側にもう少し時間を割いても良かったんじゃないかな。そもそもなのはが完璧超人すぎるからそんなに掘り下げる所が無いってのも問題あるんだけど。
で、やっぱりこんなもんかーとガッカリする部分もあって、キャラクター以外の魅力がまったく無い。特に世界観の作り込みの粗悪さが酷くて、どっかで見た事ある物、どっかで聞いた事のある物を何のフィルターも通さず、そのまま掘り込んで混ぜた闇鍋のような世界観は酷過ぎた。それはもう衣装から建築物、戦艦、ロボットに至るまで何も考えずに、悪い人の衣装と言えばコレ!戦艦と言えばこんなの!と何の思考も通さないで垂れ流しされるので「うげー気持ちワリー」と素直に思ってしまった。もうちょい考えようぜーさっきまで普通の白衣来てたお母さんが、悪くなった途端に胸を強調した襟の尖ったボンテージ風衣装になるのは無理あるやろ。なんぼ精神的に追い詰められてもSM趣味には目覚めねーよ。ラスボス的存在だからという理由だけでラスボス風の衣装に変わってるってのはもうギャグとしてツッコむしかない。
けど逆に考えれば、どっかで見たこと聞いたことあるアニメのお約束で出来た世界だからこそ、世界観は気にせずキャラだけに感情移入して愛でてあげてねって事なんかな。そう考えればキャラが全面に押し出せるグッツが売れるのも分かるのでこの世界観はワザとなのかなー。つーかパンフレットは売り切れで、3回見たら貰えるフィルムも無いとかどんだけ愛されてんだコレ。そんな感じで個人的評価55点。BDはいらんな。

Fate/stay night Unlimited Blade Works』(監督:山口祐司 制作:スタジオディーン
2004年に発売してから6年間色々なメディアミックスをされまくって、もう搾り出すものは無いやろ正直映画とかもういいってアニメも面白くなかったし。と、まったく何も期待してなくてどっか褒める所が一つでもあればマシかなと思ってたんだけど、いやいやごめんなさいすみません。面白かったです。凛最高。
タイトルからも分かるように、今回は凛ルートでゲームで言う所の2周目になるので基本の説明部分は全部すっ飛ばし、劇場までワザワザ足を運ぶ人間に聖杯戦争って何かみたいな説明は不要だろと完全に割り切った構成になってるのが良かった。あれもこれもと欲張らず限られた時間で一番盛り上がる所をがっつり見せる一点突破。兎に角アクションシーンが動きまくりで8割ぐらいは戦闘シーンだけちゃうかというぐらい戦闘シーンの連続でテンション上げつつ、士郎対アーチャーでテンションMAX。6年前の作品で見る側ももう内容を把握してて原作に力があるからこそ出来る力技。後は桜ルートが残ってるんだけど、内容的にTVでやるのも映画でやるのも厳しいだろうから、この劇場版で『Fate』の映像作品は終りで良しって感じ。
TV版の時はあんまり感じなかったんだけど、この劇場版では凛がやたらエロくて最高だった。絶対領域のアップも多く無駄に胸が強調されてるシーンもあったりして作画スタッフは良い仕事してた。えらい!これはもうBD買うしかない。個人的評価65点で凛が好きなら+10、もちろん俺は+1000万パワー。ちなみに『Fate』知らない人だと話の意味分からんと思うので30点〜50点ぐらいじゃないかなー。

涼宮ハルヒの消失』(総監督:石原立也 制作:京都アニメーション
長門最高。もう長門が良かった以外に何も出ない。
一つだけ欠点あるとしたら、長門が魅力的になりすぎてキョンハルヒを選ぶ理由が無いって事ぐらいか。一応キョンは変な女が好きって設定があるからかろうじてまぁなんとか納得出来るんだけど、俺ならもう即入部届けを出すね。それ以外の選択肢なんてない。あの世界で良し。と思うぐらい長門愛されすぎ。
エヴァンゲリオン』以降大量に出てきた綾波クローンの中で始めてオリジナルに肩を並べたぐらいに良いキャラに育ったと思う。原作だけではここまで魅力的にならなかったからアニメの力って偉大だなー。今が旬というのもあるけど愛され度ではもう綾波を抜いたかもしれん。この作品で『ハルヒ』の映像化は完結した方が良いような気がするなー。もうこれ以上のモノは出ないだろうし。原作はちゃんと終わって欲しいけど律儀に最後までアニメ化しなくても良いだろうし。

こんな感じで3本とも全部楽しめて良かった。ここ数年で劇場版アニメはちゃんと面白く作ってペイ出来るようになったのな。凛はチンコにビビっと来る直球的エロさで、長門は胸に突き刺さる恋のようなエロさ。